オンラインカジノを、日本国内に居ながら利用するのは違法なの？合法なの？誰もが気になるオンラインカジノと賭博罪に関する疑問、ここで解決！
オンラインカジノは違法なの？
日本国内から海外のオンラインカジノをプレイすることは、現行刑法において違法ではありません。
国外のオンラインカジノは世界各国の法律により発行されたライセンスに基づき運営されており、サーバーはそれぞれの国に設置されています。（ライセンスの無い悪質なカジノも存在するので、そういったサイトを利用しないように注意しましょう）
そもそも、日本の刑法は基本的に日本国内で発生した犯罪について裁くことを規定しています(刑法第1条)。そのため、国外のサーバー上でプレイできるオンラインカジノに国内法は適用されないのです。
例外として、国外での犯罪を日本の刑法で裁くことが規定されている条項(刑法第2条～第4条の2)がありますが、現行法ではオンラインカジノをプレイしたことに該当する項目がありません。
仮に、法律改正により海外オンラインカジノをプレイすることに該当する項目が追加されたとしても、法の不遡及（ほうのふそきゅう）という原則があります。
法の不遡及（ほうのふそきゅう）とは？
実行時に合法であった行為を、事後に定めた法によってさかのぼって違法として処罰することを禁止する事。法律が、その実施以前の事実にさかのぼって適用されない事。
つまり、海外のオンラインカジノをプレイしていたとしても、法律が施行される以前のプレイに関して罰することはできないのです。
オンラインカジノが摘発されるのはなぜ？
インターネットカジノを経営していた店や利用客が逮捕されるというニュースを見たことはありますか？インターネットカフェなどで客にオンラインカジノをプレイさせ、その場でゲーム内通貨を現金に交換してもらえるという店（いわゆるインカジ）のことです。海外のオンラインカジノをプレイすることが違法でないなら、なぜ摘発されるのでしょう？
たしかに「日本国内から海外のオンラインカジノをプレイすること」自体は、現行法では違法ではありません。
しかし「国内で運営されているオンラインカジノを利用した場合」は、当然刑法の適用範囲内であるため賭博罪となってしまいます。ここでいう「運営」とは、サーバーがどの国にあるかを問題にしているのではなく、「賭博行為にかかわっている者」を指します。つまり上記の、「賭博行為をさせた（インターネットカフェなどの）店」が運営ということになるのです。
インカジは完全に違法です。たとえ店頭で「合法である」と説明を受けても、日本国内で運営されているオンラインカジノをプレイすることは絶対にやめましょう！
オンラインカジノに対して非常にあいまいな現在の賭博罪
以下、日本政府の国会答弁より抜粋です。少し長い内容ですが、ご一読いただくことをおすすめします。
平成２５年１０月２２日 賭博罪及び富くじ罪に関する質問主意書より
一 日本国内から、インターネットを通じて、海外で開設されたインターネットのオンラインカジノに参加したり、インターネットで中継されている海外のカジノに参加することは、国内のインターネットカジノ店において参加する場合だけでなく、国内の自宅からインターネットを通じて参加する場合であっても、刑法第百八十五条の賭博罪に該当するという理解でよいか。
二 上記一の「日本に所在する者」にサービスを提供した者には、国内犯が適用されるか。すなわち、海外にサーバを置いて賭博サービスを提供する業者にも、賭博開帳罪（同法第百八十六条第二項）が成立し得るという理解でよいか。
三 賭博罪の成立要件とされる必要的共犯に関して、共犯者の片方（賭博に参加する者）が国内、もう片方（賭博開帳者）が国外に所在する場合に共犯関係は成立し得るのか。片方を罰する事が出来ない（非可罰的な）状態にあっても、両者による共犯関係を立証することが出来ればもう片方の者の罪は成立し得るのか。
平成２５年１１月１日 衆議院議員階猛君提出賭博罪及び富くじ罪に関する質問に対する答弁書より
一から三までについて
犯罪の成否については、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であることから、政府として、お答えすることは差し控えるが、一般論としては、賭博行為の一部が日本国内において行われた場合、刑法（明治四十年法律第四十五号）第百八十五条の賭博罪が成立することがあるものと考えられ、また、賭博場開張行為の一部が日本国内において行われた場合、同法第百八十六条第二項の賭博開張図利罪が成立することがあるものと考えられる。
要約すると、「日本国内から海外のオンラインカジノをプレイすることは賭博罪に該当するか」「賭博罪の成立に必要とされる必要的共犯は、片方が国外にあって罰することができない場合、もう片方（つまりプレイヤー）の罪は成立しうるのか」という質問に対し、政府は「証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であり、政府として答えることはできない」「一般論としては賭博罪が成立するものと考えられる」という、非常にあいまいな答弁が行われています。
インカジは店（胴元）と客が存在しているという明らかな賭博場として検挙されますが、個人的にオンラインカジノをプレイしている人に対しては、完全に取り締まることは不可能というのが現状です。これがよくオンラインカジノはグレーゾーンと言われる理由です。
結局のところ、オンラインカジノをプレイしても大丈夫？
現在のところ、個人的にオンラインカジノを楽しむことで検挙された例は無く、普通にプレイするぶんには問題ありません。ただし、手放しで合法と言えないのも事実です。
しかしながら、いきなりの法改正で国内のプレイヤーを一斉検挙ということは考えにくいことです。筆者の個人的な意見ですが、もし完全にオンラインカジノを取り締まるとしたら、プレイヤーを逮捕するよりもオンラインカジノ自体がプレイできなくなる、という方向になると思います。
もしオンラインカジノに関する法案に動きがあった場合、日本オンラインカジノでもお知らせいたします。今のうちに、本場のカジノを自宅で体感してみませんか？
２０１５年１２月２８日 更新
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オンラインカジノは違法？合法？
